ひまつりー ― 2006年11月08日 21時24分09秒
「ひまつりー」はナパームガン+ナパームレイン+イーフリート月影。第二回 2ch団体戦大会に参加した機体であり、CHPで始めて本格的に作った二脚機体で もある (もちろん、ケレナグーレ大会用のネグローニも本気で作っているが、 それはそれ、ということで)。今までアラクネーばかり作っていたので、急速 移動による硬直の無い回避のできる二脚はぜひとも扱ってみたいテーマの一つ だった。
団体戦はお祭りということで、前回はナパームロケットフォレストファイア冥 界「ひあそびー」を作ったが、今回もテーマは前回と同じく「火」。今回はナ パームグレネードで行こうと決めていたので、機種選定の段階ではじめはエッ グノッグで考えていた。ちなみに、私はZEUSではエッグノッグばかり作ってお り、エッグノッグをこよなく愛していた。
しかし、CHPのエッグノッグは顔が不細工になってしまっていまいち愛が注げ ない。性能面でも、積載率130%近くにすると急速移動がやたら遅く、また、肝 心の特殊アクション前転がジャンプ扱いになってしまって非常に使いにくく、 使っていて楽しくない。
・・そんな悩みを抱えるある日、月影を触ってみたところ、動きが実に愛らし い。特殊アクションが使いにくいのはエッグノッグと一緒だが、それ以外の動 きは130%積んでも非常に速く申し分ない。そういう訳で今回はエッグノッグを 捨て去って月影で行くことにした。
武器1、武器2は両ナパームで既定事項なのだが、武器3をフォレストファイ アにしてしまうと、さすがに弱すぎてチームメイトに申し訳ない。火が出る中 からイーフリートを選んだ。そういう訳で、基本戦略もイーフリート特攻に決 定。
さて、月影は初めて触るので身体検査。二脚の醍醐味はやはりキャンセル機動 なので、美味しいメニューが無いかいろいろ探してみる。130%近くで、
- 「上段格闘3フレーム+前急速移動3フレーム」で前に平均229km/h
- 「横急速移動3フレーム+横移動3フレーム」で横に平均166km/h
という実にナイスな組み合わせが見つかった。特に「上格3+前急3」は実際に は300km/h前後で腰を振りながらジグザグに動く酔歩なので、敵に正面から突っ 込んでも勝手に3割ぐらいかわしてしまうお得な動きだ。これらを軸に設 計することにした。回避もジャンプは使わず「横急3+横移3」だ。これで硬直 の無い夢の超反応機体が作れる・・・はずだ。
しかし、いざ作ってみると面倒くさい。基本動作がすべてキャンセル機動なの でフレーム同期が必要だ。おまけに3フレームという短い時間でキャンセルす る必要があるので、複雑な判断など不可能。おかげでかなり単純な回避ロジッ クしか埋め込めなかった。一個判断チップを挿入するたびにフレーム同期を崩 さないために全フローのチップ数をチェックする必要があるので、気軽にプロ グラム変更もできない。CHPにおける二脚の不利は絶対的なものだから、キャ ンセル機動という裏技を活用しないと第一線に出るのが難しいのは事実だが、 その代償として、これだけ面倒なプログラミングをしないといけないとなると、 困ったものだ。
さて、苦労の末、プログラムのエンジン部はできあがったが、反応速度は基本 的にキャンセル機動の6フレームのサイクルになってしまったので、実は回避 性能はそれほど高くない。まあ、酔歩があるから大丈夫、と自分をごまかして みる。
ミサイル回避は少し頑張った。
- 単発の通常ミサイルは伏せ
- 単発の分裂ミサイルはジャンプ
- 複数ミサイルは伏せ+ジャンプ
という二段回避を実装した。理想的には「伏せ→急速→ジャンプ」の三段回避 まで作りこみたかったが、そこまでの調整はしきれなかった。とは言え、単発 ミサイルぐらいならすり抜けるように避けられるようになった。二脚の伏せの 強力さを改めて思い知る。
あとは、イーフリート宅配便の処理と格闘を加えてほぼ出来上がり。集めてき た一線級のアラクネー達と戦わせてみると、時々は勝つ事があるぐらい。まあ、 今はこれが精一杯。
さて、完成に近づいたところで、「鎧袖一触2」で有名なぽぽんかさんが月影 作っていたのを思い出し、「被ってないといいな」と願いつつ、最新版の「炎 炎風之射手」を見てみる。やはり、さすがに大家だけあって、上に挙げた酔歩 はきっちり活用している。距離をおいて戦うタイプなのでキャラ被りはされら れて一安心。ハードはビームナパームソニック月影(ECM+修復+修復)で、なる ほど合理的な組み合わせだ。自分で同機種を作ってみて初めて判ることだが、 戦術も動きも実に合理性を感じる。結果、一線級のアラクネー達相手にも高い 勝率を誇っており、思わず唸ってしまった。「炎炎風之射手」には「ひまつ りー」の最終調整にしばらくお付き合い頂いた。
さて、本番の団体戦。ダメージ源が事実上格闘である「ひまつりー」にとって、 月影のパンチを受けてもびくともしない車両には絶対勝てないので、団体戦で の担当は(勝手に)多脚と二脚ということにさせていただいた。ありがたくもほ とんどのチームに二脚か多脚がいたので、それなりに活躍の場所があったよう である。主催者様からベストインプレッション賞をいただき、望外の喜びであ る。コメントでも、よく倒されていた割りには、やたら扱いがよかったような。 ありがとうございます。
月影の遠距離格闘を見て何か喉まで出かけていたのに出てこなかった。主催者 様のコメントで「バーンナックル」とあり、おお、確かにその通りと合点が行 く。感謝。rosukoさんからは、バーンナックルも含めて「全部火が絡んでて面 白かったです」というコメントを頂いて、こちらも嬉しく思う次第。
最後に、リリースしてから見つけたバグというか問題点。グレネードを抱えて 重い状態で修復装置を起動する羽目に陥ると、機動性低下によって、上に挙げ たキャンセル機動のパターンが変わってしまい、まともに動けなくなってジタ バタ状態に陥る。リプレイでもよくそのケースがあった。キャンセル機動の制 御は難しいものである、と再び思うのであった。ちゃんちゃん。