エネルギー消費(2) ― 2007年09月25日 02時39分23秒
データ採りにうつつを抜かしていたら、月見大会用に作る暇が無かった。残念。 もう少しで真実に手が届くという感覚は実に魅力的なものでこれはしょうがな い。
さて、CarPortのエネルギーのページ のデータをいくらか追加した。 今回の注目点の1つは急速旋回系とジャンプ系の測定だ。 これらの消費は一定していないのだが、 脚で地面を蹴りこむ動作の際に大きく消費するのではないかと前回推測した。 これを細かく測ってみた。
実践的な例で見てみよう。通常より速く旋回するテクニックとして、G-ONEさ んがACHILLES X(冥界)で披露した「1フレームキャンセル急速旋回」がある。 これは、急速旋回の出だしの1フレームの旋回速度が非常に大きいことを利用 するという、旋回の遅い機体にはとても重要なテクニックだ。このテクニック は非常に強力な反面、エネルギー消費が著しいという欠点も併せ持つ。このこ とを、データで確かめてみよう。
通常状態積載率100%のアラクネーの右スピンネイル(特殊1)を例にとって見て みる。スピンネイルは急速旋回と同様の性質を持つ。右スピンネイルは10フレー ムかかり、平均は約1.47GJ/fだ。このフレームごとの消費は以下の通りだ。
第01フレーム 2.16GJ 第02フレーム 1.20GJ 第03フレーム 1.20GJ 第04フレーム 2.16GJ 第05フレーム 1.20GJ 第06フレーム 1.20GJ 第07フレーム 2.00GJ 第08フレーム 1.20GJ 第09フレーム 1.20GJ 第10フレーム 1.20GJ
第1、第4、第7フレームが消費が大きい。そのため、1フレームキャンセルス ピンネイルの消費は2.16GJ/fと普通に実行する場合の1.5倍となる。このよう に、うまい話には引き換えにペナルティがあるということで、うまくデザイン されているものだ。
ジャンプも同じような消費傾向(踏み切り時に大きく消費)があるのだが、ジャ ンプは1フレームキャンセルができないので、個々のフレームの消費量はあま り意味がなく、単に平均消費量だけに注目すればいいだろう。
もうひとつの注目点として、部分的にだが、測定対象をいくつか増やしてみた。 タイプ別にかなり消費が異なることが判った。同じタイプでもバジリスクとア ングリフの違いを見るに、傾向が似ていこそすれ機種ごとに違うということで、 かなり面倒なことだ。バジリスクの急速移動の消費が格闘より大きいというの には正直驚いた。