ヴェロニカ6 ― 2007年05月05日 13時05分42秒
第5回2ch大会に出場したので出場チームの紹介などを。毎回のことだが、締め 切り数十分前に改良点が見つかったりして大慌て。またしてもバグがないか心 配である。
今回は「ヴェロニカ6a」と「ヴェロニカ6e」の2機種構成にした。
- ヴェロニカ6a
- 215mmカノン、ムラマサ、タイフーン
- 150mm対熱、冷冷盾盾
- ヴェロニカ6e
- 215mmカノン、ムラマサ、タイフーン
- 150mm対熱、妨冷盾盾
最初はヴェロニカ6aの単機構成にしようとしていたが、集中ミサイルがいか んともしがたいので誘導妨害オプション搭載機を囮として差し出すことにした。 おかげで、ヴェロニカ6a×3ではYdavyVAde(ところでこれはなんて 読むんでしょうか?)に1割程度しか勝てなかったが、互角の勝負ができるよ うになった。
ヴェロニカ6a
こちらが主力機体で単機x3構成でも運用できる。前作ヴェロニカ・イェーガー からの大きな変更点は、
- 装甲を対徹甲から対熱に変更
- 予測射撃強化
の2点。他に反応速度の向上や対フォッグ戦の強化など多岐に渡る細かい変更 がされており、プログラムは大幅に変更されることになった。
ヴェロニカ・イェーガーは予測射撃の実現が主目的であったため、対車両や対 空はロジック削減の憂き目にあっていた。今作の課題は対車両・対空の強化だ。 ヴェロニカ・イェーガーがカノン機に対して相性が突出して良かったため、そ こを引っ込めて他に回すことを考えてみた。そこで対熱装甲の導入だ。デメリッ トは、カノンとレールガンにかなり弱くなること。カノンによる被ダメージは 104ダメージ、一方100mm対徹甲の被ダメージは82だ。撃ち合いでは100mm 対徹 甲に対し8割の体力で挑むようなものだ。かなりの不利となる。幸いにしてシー ルド2枚張れば42ダメージに収まり、ぎりぎり怯みを回避できる。
しかし、レールガン相手ではシールド2枚張っても転ぶので、突っ込んでくる レールバッドに対して話にならない弱さである。これは月雲1203と同様に、ジャ ンプを抑制してガードのみで撃ち合うことにした。バッドのレールガンの発射 間隔よりアラクネーのカノンの初弾発射の方が短いからできる芸当だ。
メリットは、被熱の減少だ。これは大きい。ホイリー、冥界、ホバー、飛行な ど、要するに非カノン/レール機ほぼすべてに対して大幅な耐久度増加となっ た。特に、対空性能の向上は著しい。後は軽量化に伴い、装弾数が増したこと と、戦闘ステージが灼熱地帯でも有利に戦えるようになったことか。
ショットガンに対しては、直接の被ダメージは増加するが、被熱は大幅に減少 するため、プラスマイナス勝率変化無しというところだった。
カノンに弱くなった分、予測射撃をさらに強化する必要が出てきた。最低限ヴェ ロニカ・イェーガーには勝てること、そしてヴェロニカ・イェーガーを圧倒す るATK305さんの「蟹味噌炒飯」にあわよくば勝ち越せることが目標だ。
ヴェロニカ・イェーガーの予測射撃の性能は、ホーム側対アラクネーで220mで ほぼ当たり、230mまで時々当たり、という具合であった。これを、230mでほぼ 当たり、250mまで時々当たり、程度まで伸ばした。前作と同じく、ジャンプ離 陸の瞬間に着地位置を計算する方式だが、着地に着弾が間に合いそうもない場 合は、敵の行動履歴から着地位置を予測して早めに撃つ、という方法も併せて いる。
ヴェロニカ・イェーガーには射程延長によって勝つことができたが、蟹味噌炒 飯にはさらに囮の併用によってやっとホーム側で互角に戦えるようになった。 全般的に、対アラクネーは、ヴェロニカ・イェーガーに比べ、砲戦タイプには 勝率向上しているはずだが、装甲が柔らかい分、接近戦タイプには弱くなって いる。
ヴェロニカ6e
こちらは囮機体。ヴェロニカ6aの冷却を妨害に変更したもの。複雑な妨害オ プションの制御ロジックを挿入するため、代わりにヴェロニカ6aから対フォッ グ戦闘ロジックの一部を削除した。妨害とシールドx2では燃料を食いすぎるた め、こちらはとても単機x3運用はできない。早期に沈むことを想定しての設計 だ。
今回のライバルたち
今回のスパーリングにお付き合いいただいたのは、蟹味噌炒飯、YdavyVAde、 アラアラアンちゃん、そしてストームVX Ver8や満デーイ08など、第4回2ch大会の皆様 である。素晴らしい機体の製作者方にはこの場を借りてお礼を申し上げたい。ありがとうございます。
第5回2ch大会感想 ― 2007年05月10日 01時38分20秒
CHP恒例の2ch大会が終わり、祭りの後となった。祭りの準備も楽しく、祭りの 最中も手に汗握り興奮尽きないものであっただけに、未だ興奮冷めやらぬ中な がら、一抹の寂しさが残る。そこで、感想と反省などを。
発売から半年も過ぎ、幾つかのブログが更新されなくなってしまってそろそろ 大会参加者も減ってしまうのではないかと危惧していたが、今大会は過去最高 の59名の参加者を得る盛り上がりであった。プレイヤーの入れ替わりが少なか らずあったにも関わらず、全体のレベルもとても高いものであったと思う。
決勝上位が僅差の大接戦だったことや、上位進出決定戦が大混戦だったように、 上位~中位の実力差には大きな壁はもはや存在せず、緩やかな違いしかないよ うに思える。入れ替え戦を導入して不運を解消しようという主催者様の試みは そんな状況に適ったものであったと思う。
最上位リーグに上ったチームはどれも自分の得意な戦法に置いては非常に強力 で、どれもトップレベルにいたと感じる。戦績の差は汎用性、つまり「勝てな い相手が少ないこと」で付いた形になったと思う。その点で見れば、やはり飛 行型、特にミサイルを持つチァーイカが有利だろう。とは言え、メタゲームに 左右されるものではあるが。
さて、そんな中で、印象に残ったチームをいくつか、アラクネー使いの観点か ら述べさせてもらおう。
まず、今回異様に多かったバジリスクだが、Lekfnov さんのYdavyVAd eでバジリスクの可能性を見せられて元気付けられたのかなと思う。さて、そ んな中から、特に目に留まったものは、いまや「けしからん」の形容を欲しい ままにするハナアルキさんの疾風である。近距離タイフーンと近距離高速周回 で翻弄され、ホーム側では全く手が出ない。なぜか決勝リーグではヴェロニカ 6が勝っていたのが不思議である。対アラクネー戦の理想的なバジリスクが出 てきたらどうしようも無いな、と常々思っていた形がそろそろ現実になってき たようだ。さあ、いい対策は思いつかないが、どうしようか(だから、どうし ようも無いと思っていたんだってば)。ところで全然CHPとは関係無い話だが、 ハナアルキさんのホームページの テスタロッサはやたらかっこいい。
ジャミングバジリスクである木葉乱舞バジ零式甲も面白かった。3機まとまっ て隅に固まり、見つかったらミサイルを撃ちつつ別の隅に揃って逃げる挙動は、 見ていて実に愛らしい。リーダーの後を追いかけるメンバーというのも微笑ま しい。これで、唯一誘導妨害を持っているリーダーが常に仲間をかばう位置に 陣取っていたら、手も足も出なかったのに、と残念に思う。
そして一位に輝いたうすしおさんのチァーイカ、夕焼けの紅。前作のハリケー ンの時も「ムラマサが当たらね~」とうめいたが、今回もやっぱり当たらない。 攻撃のLediYastrebaに対し、回避の夕焼けの紅というところか。飛行型全般的 にムラマサが当たらなくなってきている。ブラスト6にもムラマサがなかなか 当たらず困った。
次はアラクネー。ニナガワCEOさんの魔獣マンゲリオンγである。今回は突進 力もいや増してミサイルとカノンを絡めながらあっさり近距離戦に突入されて しまった。やはりホームではかなり勝率が悪かったにも関わらず、なぜか決勝 では全勝してしまった。砂漠とか灼熱とか引いたのだろうか。膨大な燃料消費 を覚悟の装備と挙動という気持ちよく割り切った設計。
そして、綾影使いで名高いSGさんのアラクネー「朽ちた刃」。順位で3位。ヴェ ロニカ6が4位とお隣になったが、奇しくも両者とも装甲は150mm対熱であった。 他に対熱アラクネーがいるとは意外だった。シールド2枚+誘導妨害で燃料が 厳しいにも関わらず実にバランスがいい。で、当然、対比が気になる存在であ るので勝敗をヴェロニカ6と比べてみると、ヴェロニカ6が勝てないストーム VX Ver9と、ブラスト6に勝っている。ストームVX Ver9のいやら しい点はミサイルとロケットを交えて撃ってくることだ。ミサイルを避けるた めにしゃがみ込むとそこにロケットが襲い掛かって削られるというのが負けパ ターンだが、それに対し、朽ちた刃は近距離戦で誘導妨害装置を有効に活用し ているように見える。ストームVX Ver9の前で悠長にしゃがんだりしな いし、疾風やマングレオンの近距離タイフーンもきちんと誘導妨害で無効化し ている。
ブラストはヴェロニカ6製作時に「どうせ勝てねえ」と言って全く対策を諦め ていただけに、朽ちた刃が勝ち越しているのは衝撃だ。同機種でなんとかなる ことが判れば俄然やる気も沸くものだ。こんな風に同機種のライバルがいてそ れぞれが可能性を探り合うというのが人気機種の醍醐味だと思う。
一方、マイナー機種で高い完成度まで作り込んでくる孤高の作り手は毎度尊敬 に値する。過去にはトリンカーのMA-2さんやマリアのヒデーさんたちだが、今 大会はとうとうジェイラーで決勝上位に到達したomegaさんが見事というほか 無い。
さて、ヴェロニカ6の反省点は・・・地空混成に弱かったこと。チップ数不足 でターゲットロジック削ったところなので、しょうがないのだが。まあ、それ ぐらい。満足のいく出来だったと思う。決勝の戦績は見込みより若干いいよう な気がしたので、4位は不満の無いところだ。
今回、多くの新たなタイプのライバルが現れたために、新たな課題が多く生ま れたが、これは次回作でおいおい解決して行こう。全体レベルが高くなったと 感じた今大会、第4回出場チーム群との比較が今から興味深い。
最後に、主催者様、審判の方々、そして参加者の方々、楽しい大会をどうもあ りがとうございました。
続「アウェイ有利」についての考察 ― 2007年05月12日 11時48分19秒
以前のエントリで、 アウェイが有利になる理由を述べた。簡単に言えば次の2点だ。
- 格闘が同時に衝突した場合、ホーム側が負ける
- ホーム側は相手の情報(弾発射を含む)を得るタイミングが1フレーム遅れる
以後、半年経ったが、特に反例も見つかっていないので正しいのだろう。しか し、上の2点だけでは説明できないほどアウェイが有利だと感じることはない だろうか?私も常々そう感じていたのだが、レーティングのデータを見ていて ホームとアウェイの戦績差を比べたとき、飛行型でも有意にアウェイ有利であ ることが判った。飛行型のアウェイ有利は、上の2つの理由だけでは説明でき ない。
そこで、実験を行った。 このCHPファイル に含まれている2つのチームを、初級演習場で戦わせてみてほしい。
これらのチームは、お互い、(1)相手をビームで狙撃するバジリスクと、(2)相 手の周りを急速移動+自動旋回するバジリスクのペアで構成されていて、試合 を行うと(a)ホーム側中心アウェイ側周回の組と、(b)アウェイ側中心ホーム側 周回の組の二組の戦闘が発生する。
結果は、明らかに、ホームの方が受けるダメージが大きいはずだ。つまり、ア ウェイ側の方が命中率が高い。
では、戦闘中、ビームが相手に再接近する瞬間をコマ送りで見てほしい。する と、アウェイ側の撃ったビームはホーム側の撃ったビームよりも数mほど周回 バジリスクの本体に近いところを通っていることが観測される。ちなみに、こ の数mというのはバジリスクの1フレームの移動分だ。狙撃では弾のバラツキ は起こらないので、ここで観測された差がいつも同じだけ起こる。
要するに、ホーム側は狙撃の際にも1フレーム前の座標を参照している、とい うことだ。(ちなみに、通常射撃でも同様だった。乱射でも同様と思われるが、 バラツキが大きすぎるので確認する術は無い。)これなら、飛行型がアウェイ有 利な理由は説明がつく。また、ショット車両がアウェイ有利の度合いが大きい のも、ショットが弱点に当たる確率が大きく変わると考えれば納得がいく。
これでは、遠距離戦でも、狙撃を行うまたは狙撃される立場の機体はアウェイ 有利の影響を受けることになる。残ったものは、遠距離戦を行いかつ狙撃され ないもの同士の戦闘ということで、多脚同士だけになるが、最近は多脚同士で も、ジャンプ着地点予測射撃はアウェイ有利なのでやはりアウェイ有利から逃 れられない。結局、ほぼすべての場合においてアウェイ有利になってしまう。
結論として、第3の理由
- ホーム側の射撃は1フレーム遅れた位置に向かって行う
ということが言える。これは非常に影響範囲が広く、重大な問題だ。
高重力大会に向けて・・・ ― 2007年05月26日 02時38分39秒
よし!フォレストファイア直当てソニックホイリーだ!
・・・だめだ!フォレストファイアが展開される前に敵に当たっちまうぞ。 ここまで重力が強いとは。背の高いトライポッドでも駄目だった。
・・・企画倒れ。
ps.1 ホイリーコーンのサブウェポンって真正面にしか撃てないのな。知らなかったよ。
ps.2 最近忙しいので、今日の300秒大会はお休み。